
旅の写真。誰から依頼されるでもない写真です。ただただ自由に好きな世界を撮っています。なので、いちばん愛着がありますし見ていただきたいです。
仕事で撮った写真です。私以外にもたくさんのクリエイターが関わって出来た写真です。私はずっと商品撮影をメインとしてきて、スタジオ・ワークが好きです。人物撮影が嫌いかというとそんなことはなく、きれいな光を見つけられたらロケも楽しいと最近感じています。
チェリーヒルズ時代にペット写真を始めて、当時は撮影会なども頻繁にやっていました。今では、たまにストックフォト用に撮るだけですが、ライフワークのように思っています。自分ではペットを飼っていないので、動物とふれあう時間はとても楽しいものです。
2006年、キューバの首都ハバナ、その旧市街地であるオールド・ハバナ地区を訪れた。きっかけとなったのは、映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」。キューバの老ミュージシャン達を描いた素晴しいドキュメンタリー映画だ。
そこに出演する老ミュージシャンが住んだ街。ライ・クーダーがサイドカーに乗って疾走した、あの古い街並を見たくなったのだ。
そこはスペイン統治時代そのままのバロック建築が残る世界遺産の街。
しかし、実のところ、薄汚れ朽ちかけ、人がいなければ廃墟と勘違いしてしまいそうなオンボロ住宅街だった。残念ながらキューバは貧しい国で、世界遺産といえどもその保全は十分ではない。
けれど、そんなオンボロさ加減が、この街の魅力だった。きれいに手が入り、管理された歴史建築物では、こんなにも愛着は湧かなかったとおもう。それは映画の中の老ミュージシャン達の魅力に似ていると思った。
2004年、映画「ロード・オブ・ザ・リング」のロケ地を取材するという仕事を受けた。この年、この映画の第3部が公開され、そのタイミングで前2作品を振り返ろうという雑誌の企画だった。
映画の中の壮大な風景、あれはニュージーランドの大自然とWETA社によるデジタル視覚効果が融合したもの。訪れたロケ地は、映画そのままの場所もあれば、どのシーンで使われたのかわからないような場所もあったが、いずれにせよニュージーランドの旅は絶景の連続だった。
この仕事、幸か不幸か、僕が撮らなければならないカットは、そう多くなかった。なので、旅のほとんどは、ニュージーランドの風景を自由にスナップするという願ってもない撮影旅行となった。